注染の伝統を今に受け継ぎます

『注染(ちゅうせん)』とは….

生地を染める際、料をヤカンと呼ばれるジョウロのような道具でぐことから「注染」の名が付きました。約13mの反物をおよそ90cmごとで「Z」を描くように折り返し、布の上に型紙を置き、 上から染料を注いで染め上げるため、裏表まったく同じ色に染色できます。プリントとは違い、にじみやぼかしによる優しい風合いに染めることができます。
この「注染そめ」は日本独特の染色技法で、現在でも日本でしか行われていません。

注染の作業工程

①-④ 板場(いたば)/ 糊付け作業

①②③型紙を木枠に固定し、へらで生地の上に防染糊をおきます。(糊のついた部分には色が入りません。)1反染める為には、この工程を13回繰り返します。
※1-型紙は鋲で固定します。そのため型紙にいっぱい穴が空いているのは今までに染出しをたくさん繰り返しており、人気があったという事を表しています。

④-⑥紺屋(こうや)/ 染める作業

④染める前におがくずで生地表面についた糊のベタつきを抑えます。またおがくずで寝かせる事で糊を固めます。
⑤多色で染める場合、更に⑤のように染める色ごとで防染糊を絞り出し「土手」と呼ばれる囲いを作ります。
⑥それからヤカンを使って、湯気立つ染料を注ぎます。生地をひっくり返し⑤⑥の作業を再度繰り返します。次に定着液を両面から注ぎ、水をかけます。
※2-両面から染料を注いでいる為、裏表のない生地になります。

⑦-⑩ 水洗い(みずあらい)・乾燥(かんそう)・仕上げ(しあげ)工程

⑦水洗槽で防染糊や余分な染料を洗い流していきます。
⑧⑨水洗いした生地を脱水し、高さ約8mほどのやぐらで長い反物のまま干して自然乾燥させます。
⑩乾燥したら丸巻きに仕上げていきます。(手ぬぐいになる場合、手ぬぐいサイズにカットしてたたんだら完成です。)

浜松から自慢の『注染』手ぬぐいと浴衣をお届けします。

染色加工には、染料や糊を洗い流す大量の水と、反物を乾かす風が必要となりますが、IKS COLLECTIONのある浜松市には豊富な地下水と天竜川・馬込川等の河川があり、 また“遠州の空っ風”と呼ばれるが風が年間を通じて吹いていて、注染そめには非常に適しています。 このような好立地条件と、もともと江戸時代に綿の産地で有名だったこ とから、関東大震災で職場を失った東京の職人や関西からも職人を呼び込み、浜松は注染そめの一大産地となりました。現在浜松は、東京・大阪と並ぶ「注染ゆかた」三大産地のひとつです。

IKS COLLECTIONでは、注染浴衣と手ぬぐいの商品を展開し全国の小売店や、『モダンな暮らしIKS(榎本 公式通販サイト)』にて販売を行っております。また、弊社ショールームにて実際の商品を手に取ってからご購入頂くことも可能です。

モダンな暮らしIKS(公式通販サイト):https://www.rakuten.ne.jp/gold/iks/